一般眼科
一般眼科について

一般眼科では目、およびその周辺に、何らかの症状を感じた時にご受診いただく診療科です。目の不快感や視覚に関わる異常に関して、日本眼科学会認定の眼科専門医が診療いたします。
目の病気に関しましては、いわゆる「ものもらい(麦粒腫や霰粒腫)」などのように、治療によって改善し、まったく治癒するものもありますが、慢性的な疾患で、持続的な治療が必要な疾患もあります。また放置しておくと失明につながるような重篤なものもあります。しかしそのほとんどが、早期に治療を開始すれば、症状を抑えることが可能な病気です。そのためには早期の発見が重要ですので、気がかりな点がありましたら、お気軽にご受診ください。
以下のような症状を感じたら、一度ご受診ください。
- 物が見えにくくなった気がする
- 物が重なって見える
- 物がゆがんで見える
- 物がかすむように見える
- 電灯や太陽の光がひどく眩しい
- 目の前にチラチラしたものが見える など
一般眼科でよくみられる眼の疾病は以下のようなものです
コンタクトレンズについて
当院ではコンタクトレンズの処方を行っています。コンタクトレンズは眼鏡に比べ、気になるフレームがなく視野が広い、ずれないのでスポーツに適している、曇らない、裸眼に近い見え方である、そして素顔でいられるなどのメリットがあります。その一方で、コンタクトレンズは目に直接入れるものであり、高度管理医療機器となっています。しっかりとケアを行わないと障害を起こす可能性があるので、使用には注意も必要です。
コンタクトレンズの使用によって考えられる目の障害
- 角膜上皮障害
- レンズの定められた装用時間より長すぎて角膜に負担が生じたり、レンズの汚れで角膜に傷がついたり、上皮細胞が剥がれるといった障害が現れます。
- 緑膿菌角膜潰瘍
- 角膜上皮の傷から細菌などが感染し潰瘍を発症してしまいます。視力障害が残る場合もあるので注意が必要です。
- アカントアメーバ角膜炎
- 汚れた水に生息するアメーバの一種が、角膜の傷から侵入し感染します。治りにくく視力障害を起こす可能性があるので注意が必要です。
- 角膜内皮障害
- 長年レンズを装用することで、酸素不足になり、角膜の内皮細胞が代謝障害を引き起こして脱落し、変形してしまいます。内皮細胞は再生せず、減少してしまうと角膜が混濁するなどの障害が起こります。
- 巨大乳頭結膜炎
- レンズに付着した花粉などのアレルゲンや汚れなどでアレルギーを起こし、上の瞼の裏側の結膜が炎症を起こして、乳頭と呼ばれるぶつぶつができます。かゆみや目やにといった症状も現れます。
コンタクトレンズの処方について
当院ではコンタクトレンズの処方に際し、丁寧に視力検査を行い、患者様の視力の矯正に適したコンタクトレンズの種類や度数を決定します。他にも涙の量や、他にドライアイや結膜炎などの目の疾病はないか、さらに目のカーブも調べます。検査の結果、万が一、目の疾病等によりコンタクトレンズへの適性がない、あるいは小児で、目の発育への影響が考慮される場合などは、眼鏡の処方をお勧めすることもあります。
コンタクトレンズの種類について
コンタクトレンズにはハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズの2種類があります。ハードコンタクトレンズは長期使用レンズで、ソフトコンタクトレンズには長期使用に加えて、1日使い捨てタイプと定期交換レンズがあります。それぞれにメリットとデメリットがあり、患者様の希望を伺いつつ、ライフスタイルやや眼の状態に合わせたものを処方いたします。
ハードコンタクトレンズ
サイズは黒目より一回り小さくなっています。硬い素材で作られているため、初めて装用する時は違和感があることが多く、慣れるまでに少し時間がかかります。他にずれやすい、脱落しやすいといったデメリットがありますが、一方、高い度数でも対応できるほか、特に乱視がある場合、ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズより矯正に適しています。また耐久性も高く、毎日、洗浄など適切なケアをしながら、長く使用できます。
ソフトコンタクトレンズ
サイズは黒目よりも大きく、水分を含んだ柔らかい素材でできています。そのため装用した際に違和感が少なく、初めてでも慣れやすくなっています。ずれにくいためスポーツに向いていますが、視力の矯正や耐久性はハードに比べると劣り、目に障害が起きた時に気づきにくいというデメリットもあります。
ソフトコンタクトレンズには、以下の3種類があります。
- 長期使用レンズ(当院では扱っておりません)
- 長く使うタイプのものです。毎日のケアが必要です。
- 定期交換レンズ
- 2週間や1カ月など、一定期間使用したら交換します。破損や紛失した際も、替えのレンズがあり安心です。使い捨てタイプを経済的に使用できます。毎日のケアが必要です。
- 1日使い捨てレンズ
- 毎日交換するもので、ケアは不要です。ケアが面倒、スポーツや旅行など、たまにしたコンタクトレンズを使わない、花粉症などのアレルギーがあり、レンズの汚れが気になる、等の方に向いたレンズです。
コンタクトレンズの使用では定期検査が必要です。
前述のように、コンタクトレンズは高度管理医療機器です。装用時間や使用期間を厳守することが重要となります。また装用して問題ないと感じていても、レンズにキズや汚れが付いていて、それが原因で前掲の合併症を引き起こしてしまう可能性もあります。異常がなくとも、3カ月に1回を目安に、眼科を受診するようにしましょう。